VICS専用FMアンテナの自作
■アンテナポリシー
以前乗っていた車ではFMラジオのロッドアンテナを初め、全てのアンテナは車外に取り付けていました。いつの頃からか、アンテナはウィンドウにプリントされたものが標準となり、その方が「おしゃれ」であるという認識になった。と、自分流の解釈...。ステップワゴンもその例に漏れずアンテナはリアクォーターウィンドウにプリントされています。
であれば、この車に付けるアンテナは全て車内仕様にしましょうという妙なこだわりでせまることに...。
■製作
その第一弾、「VICS専用FMアンテナ」の製作です。VICSアンテナに限らず、TVアンテナも含めて市販のフィルムアンテナは「たかがフィルムなのになぜ」と思うほど高価です。最近は安いものが出てきたとはいえ、私にはまだまだ納得価格というにはほど遠いお値段です。
高周波もののDIYの中では最も自作が容易とされるアンテナですが、利得もいまいちな1/4λダイポールアンテナ、しかも私のところには測定器もないのでバランやSWRなど全く無調整で、どこまで受信できるのか試作してみました。
まずは受信する周波数を調べ、長さを決めて針金をカット。それをリアクォーターウィンドの形に合わせて折り曲げていきます。
続いて、写真上のようなゴムを切ったりヤスリで削ったり、ドリルで穴を開けたりして写真下のようなアンテナを支えるためのベースを作ります。裏側には両面テープを貼っておきます。
アンテナは真ちゅうの針金なのでさび止めのために黒く塗装します。塗料が乾いたらゴム製ベースをアンテナに通します。
続いて75Ωの同軸に半田付け。
次にゴム製ベースをずらして半田部分を隠します。
最後に反対側にプラグを取付けてできあがり。
取付に際して注意が必要なのは、窓をきれいに拭いておくこと。それから作業中はエアコンを入れて空気を乾燥させておくこと。夏は手の汗が直接窓ガラスに付いたり、冬は窓ガラスが冷たいので指先の熱気で窓が曇ったりします。いずれの場合も窓に付いた水分は両面テープの大敵です。
下は取付後の写真です。
■使用感
見た目はプライバシーガラスに黒のアンテナですから、殆ど気になりません。特に外から見て気づく人はなかなかいないでしょう。さて、肝心の性能ですが、あくまで、強電界地仕様ですから、あまり期待はしていませんでしたが、カーオーディオに接続して比較してみたところ、なかなかどうして標準のガラスプリントアンテナよりは感度が良いようです。材料費¥1,000未満のDIYとしては上出来としましょう。ただ、電波の薄いところでは標準のアンテナ共々頼りなさげなのでプリアンプも自作する必要があるかもしれません。これも今後の課題としましょう。